地域文化の保存とまちの活性化~日野まちなみ保存会の活躍~

日野まちなみ保存会の活躍が注目されています。近江商人の屋敷が多い日野は、近年空き家が増えてくると賑わいが無くなってくるとの懸念から、利活用を促したり、ベンガラを塗り直して民家のたたずまいを蘇らそうと保存会が結成されました。以前から活動が行われていましたが、保存会になったのは5年前だとか。

今年3月の町議会では、近江商人の山中正吉邸を購入する予算案が可決されました。もし、保存されなければ旧邸は取り壊され、アパートが建っていたかもしれません。日野のまち全体がこのようなリニューアルの波にさらされると、日野の風景が変わってしまいます。山中邸は、日野の固有な町並み文化を伝える代表的な邸宅です。

文化景観とは何か。地域固有な風格とは何か。町並みとは何か。地域のアイデンティティとは何か。伝統を活かした新しいコミュニティとはどういうものか。そして、それらを活かした地域活性化をどう創っていくのか。それらを議論しなければなりません。方向が見つかったら具体的に行動することも重要です。

日野まちなみ保存会は、今年、まちづくり表彰を受賞されました。日野の歴史文化を活かしたまちづくりが住民の活動から生まれてくることに新しい時代を感じました。