4/1議員活動の後半がスタート~「組織、政策、対話、プロセス、共有化」から組み立てる~

議員2年が経過し、今日、折り返しのスタートです。あらためて、「議員とは何か」について問い直し、これからの2年の仕事へとつなげたいと思います。議員は、有権者の皆さんに代表として委任をされ、議会を通して、行政のチェックと社会政策を実現していきます。議員の折り返しに当たり、「組織、政策、対話、プロセス、共有化」から振り返ってみます。

まず、議員としてのたち位置と政策実現のためのチームワークが重要となってきます。そのために「組織」(議会や会派)に所属しますが、場合によっては、議員一人の意志で動くのか、会派の意志を尊重するのかで葛藤する場面もでてきます。さらに、国政政党と結びついているのか地域政党なのかによっても、考えや動き方の違いとなります。基本的には、選挙区から選ばれているので、区民の意志を尊重すべきと思います。では、自主的な組織とは何でしょうか。賛同する者が集まって組織に所属する場合と政策実現を進める上で有効な手段として組織に所属する場合とがありますが、重要なことは、風通しの良い組織でなければ長続きしないということでしょう。この場合、意志決定は誰が行い、どのように共有されているかが重要です。

次に、「政策」の内容です。政策課題を明らかにして、課題解決と創策実現を行うことになりますが、場合によっては、行政に対して改善を促すことも政策の範疇に入ると考えます。例えば、いじめ問題は課題解決、農産物のブランド化提案と販路の拡大は創策実現、地域との協働授業を進める改善提案といった具合です。市民参加による政策実現の仕組みをつくることが、社会に求められています。行政だけでなく市民による新しい公共の実現にも目を向け、市民が社会の変革に参加することが重要といえます。

「対話」は、手法であり住民の皆さんの願いを政策にして実現しようとするツール・手法・姿勢です。議員活動の原点でもあります。強固な組織、軟弱な組織、モチベーションの高い組織、有志による組織、勘違いしている形だけの組織など、社会には様々な組織があります。雇用者と被雇用者との上下関係、それに伴う上司と部下の関係は、労働力と賃金の対価性を持って意志が実現されます。有志による組織は、基本的には対等な立場で意志決定が行われますが、組織が大きくなれば代表者や理事者に意志を一任する場合もあります。ここでは対価の交換性が無いので、決定には個々人の意志を尊重しなければなりません。多数決による意志決定が民主主義であると言いますが、少数意見の尊重が合意形成で重要なのは、個々人の意志決定がベースになっているからではないかと思います。

「プロセス」は、合意形成や政策実現の過程です。その過程では、透明化、見える化、「共有化」などが重要になり、時間を要します。みんなの合意形成ですから修正も柔軟にできなければなりません。ここを重視しないと一部の人のセクト主義に陥りやすくなります。

市民活動やNPO団体、会社、行政、議会、会派などの組織を活力あるものにするには、「組織、政策、対話、プロセス、共有化」をしっかり捉える必要があります。これを雑にすると構成員のモチベーションが下がり組織が弱体化していきます。構成員が疎外感を感じたとき、組織そのものの意義が見いだせなくなってしまう恐れがあるのです。市民活動ではよくあるパターンで、メンバーがそのまま高齢化した組織になってしまいます。

私も多くの組織に属していますが、どの組織も大なり小なり「組織、政策、対話、プロセス、共有化」で課題があります。折り返しに当たり、今一度、政策実現に向けて、考え方、方法、評価について考え直し、次のステップを構想していこうと思います。