ついに放射能に汚染された物質が、全国にばらまかれてしまいました。その一カ所が、県内鴨川の堤。ここに凡そ300tもの汚染物が含まれる木材チップが不法投棄されていたのです。許し難い行為です。誰が、何時、何故、何処から持ち込んだのか、県内ではなかなか分からない状況でしたが、東京発の雑誌(「FRI DAY 10/18号」「SAPIO 11月号」)に結構詳しく掲載されていましたので、大凡のことが分かりました。皮肉なことに、情報は東京発が速い?
これによると、出所は福島の製材業者から持ち出された物で、東京電力が処理支払いを了承したものとなっています。製材業者はP社に処理を依頼。P社の代表が全国にばらまいたという流れになりますが、公的機関から正式発表されていませんので、真実はまだ分かっていません。
県からすでに汚染の調査結果が公表されましたが、確認のために議員等で10/18日に計測機器を持って現地調査に行きました。河川敷道路の500m以上にわたってチップが敷き詰められているのを見て、何故これほどまでに無許可で河川敷にチップが敷かれたのか?という疑問がわきました。放射能汚染度は、場所によって随分違いますが、最も高かった箇所は、野積みされている中にありました。県発表によると、最も高いところは3000ベクレル/kgだそうです。この数値は、12年1月に施行された放射性物質汚染対策措置法で一般廃棄物として処分できる基準8000ベクレル/kgを下回っているから、県や市町で処理しなさいというのには納得がいきません。これだけ大量にあると、県で処理しなさいという代物ではないように思います。
本件の元は、東京電力福島原子力発電所の事故に依ります。最終処理までの過程で不法投棄があれば、その間に携わったもの全てが責任を負うことが適切ではないでしょうか。例えば、「手形」は、最終裏書者が支払えなくなった時は、裏書きされている人の何処に支払請求をしてもよいことを考えると、やはり東電や国が最終責任を持つべきなのではないでしょうか。
いずれせよ、ブルーシートで覆ったままでの状態は良くありません。土砂災害では復旧作業を急ぐことを考えると、放射能汚染も処理を急がなくてはなりません。