行って・見て・感動したエコツアー~現地NPOの熱い思いに触れて~

「エコツーリズム協会しが」が企画したモニターツアーに参加し、NPO等が進める地域資源を活かしたツーリズムの実際について視察しました。協会は、今年、県内のエコツーリズムの構築とプログラムの開発及びネットワーク化を目ざしており、多くのモニターツアーを実施しています。
今日は、「山内・愛東・大久保 農家民泊・農家レストラン・古民家」をテーマにした、農山村と都会の交流ツーリズムの先進地を訪ねるツアーです。

甲賀市山内地区は、NPO山内エコクラブが行う「いきものみっけファーム滋賀」の発祥の地。さらに、地域まるごと博物館を展開する沖縄県米須地区の子どもたちとの交流や都市農村交流田舎体験による生徒の受入を進めている地域です。ファームの現場を見た後、公民館の隣にある六友館で、スタッフの森さん、竜王さん、野尻さんから活動報告を聞きました。循環型農法を取り入れて安心・安全の米を「すずか姫の金芽米」としてブランド化する取り組みが注目されています。地域資源を活かして地域活性化を目ざす熱い山内エコクラブの活動から目が離せません。

東近江市愛東地区は、「菜の花プロジェクト」の発祥の地であり、東近江市の都市農村交流事業を進めている地域です。まず、あいとうエコプラザ菜の花館の園田さんに、菜の花プロジェクトの取り組みとNPO愛のまちエコ倶楽部の活動について説明を聞きました。その後、今年オープンする福祉とレストランの様子を見学し、田舎体験の受入をされている愛東外地区の植田さん宅で田舎料理をいただきました。植田さんは元町長で、奥さんと一緒に「さんしゅゆの宿」をされています。手作りの田舎料理の美味しいこと。旬の自然野菜に舌鼓です。ツーリズムに食は欠かせません。

米原市大久保地区は、早春の使者「セツブンソウ」の群生地。伊吹の源流を考える会の谷口さんが運営する大門坂荘で、谷口さんから活動の様子と写真家の須藤さんからイヌワシやクマタカの生態について話を聞きました。大久保地区は、約100軒あまりの集落で、トタン屋根が美しい山村です。坂を上ると100年以上も前に建てられた古民家が点在しています。谷口さんに村の様子を聞きながら、セツブンソウの群生地を案内いただきました。可憐な小さい白花です。移植は不可能で、ここでしか咲かないようです。一面に広がっている花の前で記念の1枚を撮りました。

現地を訪れてみないと分からないツーリズム。地域の宝物とそれを掘り起こし活かそうとする熱い思いの人たちに出会う旅こそ、エコツーリズムなのかも知れません。やっぱり滋賀はおもしろい。